2019年社会保険労務士試験の各資格学校で採点も終わり、ある程度今年の試験の合格予想ラインが見えてきました。
気になる選択式試験ですが、果たして救済科目はどの科目なのか?
データから見ても社一は、ほぼ当確とみてよさそうですが、気になるのは労働一般常識(以下労一)。
果たして労一は救済科目となるのでしょうか?
結論から言えば、今年の労一が救済科目となる確率は極めて低いと思われます。
その理由をデータを元に見ていきましょう。
2019年社労士試験選択式
救済科目の基準
まずはいわゆる救済科目(科目補正)となる科目の基準を改めて見てみましょう。
【総得点】 前年度の平均点との差に応じて前年度の合格基準点を上げ下げする。 【科目基準点】
- 科目基準点(選択式3点、択一式4点)以上の者が全受験者の50%未満の科目を引き下げる。
- 引き下げによる基準点を満たしてないものが30%以上いない場合は、引き下げは行わない。
つまり、選択式の場合、全受験者の半分未満が3点以下なら引き下げますよ。
でも、2点の人が全受験者の30%以上なら引き下げませんよと言っています。
この基準に照らし合わせてTACの講評を見ると、最も点数の低い社一ですら基準を満たしていません。
ただ、TACやUCANなどの解答速報に申し込む人は、ある程度高い基準の人というのは例年のデータから明らかです。
かなり全国基準よりも高めのレベルとなっていますので、社一の2点以下割合は30%を切るのはほぼ間違いないと思われます。
労一は救済されるのか?
労一は、TACのデータでもUCANのデータでも3点以下の割合が50%を割ってません。
つまりこの時点で1の基準を満たしません。
TACやユーキャンの基準が高いとはいえ、全国基準でも3点以下の割合はそれほど高くないと推測されます。
問題としては「えるぼし認定」というあまり認知度の低い問題も出題されているため、かなりの難問だったように感じますが、意外と得点は伸びています。
さらに労一は、例年救済されにくい科目となっています。
以下のデータをご覧ください。
TACのデータから流用させていただきましたが、黄色のセルが救済科目となった科目です。
労一は過去10年で2度救済科目となっていますが、2度とも2.1点と1.9点というかなり難易度の高くなっています。
一方、赤い数字になっている年はもかなり点数が低かったのですが、なぜか労一は救済かもとなっていません。
2017年は労一より高い雇用が救済され、2009年はもっと高い厚年が救済科目となっています。
特に2009年は実際に受験しましたが、試験中から「この科目は救済されるだろうなぁ」と感じるような問題にも関わらず、救済科目となることはありませんでした。
単なる偶然なのかもしれませんが、労一は比較的救済がかかりにくい科目の一つとなっています。
結論
選択式の労一だけ基準点を満たすことが出来なかったという方は、あまり過度な期待を持たないことをおススメします。
もちろん合格発表で逆転救済となる確率もゼロではありませんが、期待し過ぎてダメだった時のショックは計り知れません。
マークミスの可能性もありますし、もしかしたらあるかもしれないけど、基本は来年を目指そうという思いを持った方がイイでしょう。
選択式で1点足りないだけのような実力者は、来年こそリベンジできる可能性はかなり高い実力者ですから。