明石市長の暴言が話題になっています。
いつも切れ味鋭い意見をTweetされる高須クリニックの高須先生は、市長を擁護する発言をされています。
動きの鈍い部下を思いっきり叱責した熱血市長の気持ちが僕には理解できます。国会議員が国会内で発声しても免責なのに市庁舎で部下に向かって発声した市長がこんなに責められることが釈然としません。
僕は市長の味方です。 https://t.co/Ix39PdMVKu— 高須克弥 (@katsuyatakasu) 2019年2月1日
さすがにあれだけの組織を経営する方ですので、動きが悪い部下や納期を守れない部下を持つ気持ちは誰よりも理解しているのでしょう。
でもさすがに今回の明石市長の発言は、パワハラと呼ばざるを得ないでしょうね。
パワハラの定義
パワハラの定義とは?
一昔前まではパワハラという言葉に対して、明確な定義というモノはありませんでしたが、今現在は厚生労働省のHPに掲載されています。
「同じ職場で働く者に対して、職務上の地位や人間関係などの職場内の優位性を背景に、業務の適正な範囲を超えて、精神的・身体的苦痛を与える又は職場環境を悪化させる行為」
※厚生労働省HPより引用
さらにパワハラの6種型として以下が紹介されています。
1)身体的な攻撃
暴行・傷害
2)精神的な攻撃
脅迫・名誉毀損・侮辱・ひどい暴言
3)人間関係からの切り離し
隔離・仲間外し・無視
4)過大な要求
業務上明らかに不要なことや遂行不可能なことの強制、仕事の妨害
5)過小な要求
業務上の合理性なく、能力や経験とかけ離れた程度の低い仕事を命じることや仕事を与えないこと
6)個の侵害
私的なことに過度に立ち入ること
※厚生労働省HPより引用
明石市長の泉さんは、何年経っても一向に官僚のメドが立たない道路の拡張工事の担当者に対して強く指導をしました。
おそらく泉さんは非常に責任感の強い市長さんだったのでしょう。
市民の税金で生活している公務員なのに、与えられた仕事もできない体たらくに対して心底腹を立ててしまったのではないでしょうか?
確かに怒りたくなる気持ちもわかる。
市民の代表として強く叱ったというのも分かります。
ただ「火をつけて捕まってこい!」。
これは完全にNGです。パワハラなんです。
この言葉は、適正な範囲を超えて精神的苦痛を与えてしまっています。
6種型では、2)精神的な攻撃と4)過大な要求に当てはまるのではないでしょうか?
キレるのは仕方ない。
市長たるもの市民の代表だ!
なんとしてもやり遂げなければイケないんだ!
その気持ちは強く共感できるのですが、適正な範囲を完全に超えてしまっているのです。
パワハラにならないようにするために
働きが悪い社員や職員を怒鳴りつけたい気持ちはわかります。
ですが、パワハラの範囲になってしまうと部下のため、会社のため、組織のためを思っての行動が、指導ではなく悪意の行動に変化してしまうのです。
だからこそ、ある程度の立場になった人は、日ごろの発言を目イッパイ気にしなければイケないんです。
オーナー社長だから何を言ってもイイとか、市長だから国会議員だから何を言ってもイイとか、そんな特権はどこにもありません。
部下を指導する時は適正な範囲を守らなければイケません。
どこまでが適正だよというのが前述している定義です。
今の時代、暴力的な発言、犯罪を匂わせるような発言、過激な発言はすべてNGだと考えた方がイイんです。
興奮しておわまりがつかないのは分かりますが、残念ながらそんな時代なんです。
始動する側がキチンと学習して、限度を超えないような行動を心掛けるしかありません。