「社長また平日なのにゴルフ行ってるの?」
「社長また接待とか言って飲み歩いているの?」
「社長だけ収入高すぎるよな?」
と、社長に不満を持っている人は多いでしょう。
自分が社長になれば、もっと会社をうまく回せるのに。
オレだったらもっと社員に好かれる社長になれるのに。
そう考えているのであれば、ぜひ社長になってみてください。
ただ、社長になるのであれば、孤独と戦う覚悟だけはしっかりとしてからにすべきです。
孤独と戦う覚悟
孤独という病
週刊東洋経済で孤独に関する特集が掲載されました。
孤独は病だ。
孤独というストレスは、たばこを1日15本吸うのと同等程度の悪影響を体に与えるんだそうです。
それだけ孤独って苦痛ですし、軽視すべきことではありません。
そして、大企業でも中小企業でも例外なく、社長さんは孤独と戦っているといっていいでしょう。
なぜ社長は孤独になっていくのか?
社長が孤独になる理由
社長になると疑心暗鬼になって人を信じられなくなる人が多くなります。
起業当初から一緒にやってくれていた右腕のようだった社員が、ある日いきなりクーデターを起こし、事業や顧客を盗むように独立してしまったり。
信頼していた経理担当が、膨大な金銭を着服していたり。
一から仕事を教え込んだかわいい社員が、競合他社にホイホイと転職してしまったり。
社長になるとドラマのような裏切り行為を現実社会で味わうことができます。
そして社長という肩書による妬みや嫉み。
社長イコールお金を持っている、もうかっているという目で見られ、今まで普通の友達だったはずの仲間が、次第にたかってくるようになったりします。
友達もどんどん信用できなくなり、仕方なく異業種交流会などで同じ立場の社長との交友に手を伸ばすしかありません。
異業種交流会の繋がりなんてそんなに深いものではありません。
社長なんてみんな自分大好き語りたがりの人ばかりなので、自分の悩みなんて相談に乗ってもらえるわけがないのです。
そして、会社内にも相談できる人材なんて存在しません。
管理職や取締役は自分と同じ目線で、自分と同じ立場で経営にあたってほしいのに、どうしても意識が低い。
いつまでたってもサラリーマン根性から抜け出せない。
そんなジレンマを抱えながら日々経営していかなければならない。
社長になるとこんなことの繰り返し。
そして、次第に殻に閉じこもるようになり、孤独になっていくんです。
孤独を甘く見ないこと
孤独は病、まさしくそうなのかもしれません。
孤独になればなるほど、人は精神的に衰退していきます。
そして、精神の乱れは当然肉体にも悪影響を及ぼし、いずれ本当の病に繋がっていくのでしょう。
自分は全然大丈夫。
友人も多いから大丈夫。
基本一人でいるのは平気だから大丈夫。
などと高をくくっていると社長になったとき大きな苦しみを味わうかもしれません。
社長になるには、生半可な覚悟ではなれません。
さらに会社を大きくしよう思っているのであれば、それだけ孤独の割合も増えていくのです。
孤独ってそう簡単にいやせるものではありません。
社長が相談できる人
顧問社労士をやっていると、社長からとにかく話を聞いてくれ!と頼まれることがあります。
とりとめのない話を延々と2時間、3時間話続けている社長さんもいます。
それだけ誰にも相談できない、まともに話を聞いてくれる人がいない。
顧問社労士や顧問弁護士は、社長の孤独をいやす存在なのかもしれません。
社長が求める顧問というのは、もちろん専門的知識は必須ですが、それよりも困ったときに話を聞いてくれる人。
親身になって聞いてくれる人。
それが一番大事なのかもしれません。
もし、今から社長になりたい!と思っているのであれば、できるだけ早い段階で信頼できる顧問を探しておくと少しは孤独をいやせるかもしれません。