仕事はあるけど人いない。
人材難であえぐ業界のテンプレートのような言葉になってしまってますが、今の労働力人口からすれば、中小企業の人材難はまだまだ続くはずです。
中小企業はこれから先、どれだけ人を採用できるか?どれだけ人を辞めさせないか?
人材を確保することが生き残るための最大のキーワードになってきます。
そのためにも中途採用は中小企業にとって最も力を入れたい項目でしょう。
ここでは転職者が好まない、転職者が嫌がる採用面接の事例をご紹介します。
転職者が嫌がる面接事例
意味のない複数回の面接
採用までのフローがキッチリ確立している会社も多いでしょう。
ですが、面接回数が多すぎるのはあまりおススメ出来ません。
担当面接→技術面接→部長面接→役員面接・・・・
一体なんかい面接させられるんだ・・・
と転職者も嫌気が差してきてしまいます。
特に同じような面接を重ねるのは、本当に意味がありません。
担当面接も役員面接も同じような事しか聞かないじゃん。。。
そんな面接であれば、一気に済ませてしまった方がイイでしょう。
転職活動をしている人の多くは、まだ従前の会社に在籍中のはずです。
勤務時間の合間を縫って、有給休暇等を利用しながら転職先を探していますので、あまり回数が多いと負担ばかりが多くなってしまいます。
もちろん、中途採用というのは数回の面接でその人の人格を見抜く必要がありますので、回数を重ねて慎重に選びたい気持ちも分かります。
ですが、今の時代完全な売り手市場ですので、あまり回数が多いと絶好の求人機会を逃す結果になってしまいます。
技術面接
技術者を募集している会社は、応募者の技術度を測りたいという気持ちはわかります。
ですので、一次面接の中に技術者が帯同して技術面の質問をすることは、当然必要ですし悪いことではありません。
ですが、技術者だけに別途面接を指せるというのはあまりお勧めできません。
というのも、技術者というのは、どうしても細かい話になりがちで応募者が知りたいことを聞くことが出来ません。
さらに応募してくる技術者も当然前職で技術の仕事をしていたはずなので、あまり上から目線で技術の質問をされるとムッとくることだってあるんです。
通常の面接以外に別途技術面接をするというやり方は、むしろ逆効果になることの方が多いので注意が必要です。
大人数での対応
面接官5人とか6人とかで対応する会社がありますが、これもやめておくべきです。
一昔前の新卒採用は、ぐるりと面接官が囲っていましたが、今の時代そんな光景はなくなりつつあります。
あまり大人数で面接をしてしまうと、応募者に威圧感を与えてしまいます。
面接をする部屋が広めであればまだいいのですが、中小企業の面接スペースはそれほど広くありません。
そんなスペースで4人、5人に責められたら完全に委縮してしまうはずです。
面接官は最大でも3人以下で臨むことをお勧めします。
社長の話が長い
一代で会社を大きくした社長さんは、基本皆さんしゃべり好き。
会社がこんな苦労をした、こんな時代を乗り越えた、こんな社員を育ててきたなどなど・・・
ほっとけば一日中一人でしゃべっていられるほど話好きの社長さんは非常に多い。
でも、中途採用の面接の席であまり社長ばかり話をするのはいただけません。
以前実際に転職活動中に遭遇した社長さんは、面接1時間のうち40分も自分の会社の話をしていました。
パワーポイントのスライドまで用意して、自分の会社の特徴とか、他にはない特別なルールだとか、会社の略歴だとか・・・
面接の場が何なのか?完全にはき違えてしまっていました。
中途採用の面接は、あくまでも求人者の人柄や経験、能力を判断する場です。
自分の会社の良さを伝えたいという気持ちはわかりますが、30分も40分も話をされてしまったら辟易してしまいます。
どうしても話がしたいのであれば、面接を2部制にするといいでしょう。
前半戦は人事担当者に判断してもらい、後半20分くらいで社長が登場して自分の会社の話をする。
最大で20分くらいが会社紹介の上限だと考えて下さい。
圧迫面接
最後はこちらでも紹介しましたが、やっぱり圧迫面接は今の時代完全に拒絶反応を起こされます。
回答するのが難しい高度な質問ばかりを矢継ぎ早にぶつけるような面接とか、回答の言葉尻ばかりを捉えディベイトのような面接をしたりとか、そんな面接には何の効果もありません。
これこそ求人機会を失うもっとも悪い例だと自覚すべきです。
ストレス耐性を確かめたいという話を聞くこともありますが、転職活動をする人と言うのは、少なからず前職でストレスを受けてきているものです。
それなのに、次の職場でもまたこんなストレスを受けるんだ・・・
と思われてしまったら人は確実に離れていってしまいます。
でも、そんな弱い属性の人じゃこれから先勤まらないじゃないか?
そんな考えでは今の時代採用なんて上手くいきません。
精神的に弱い人でも、うまく誘導して戦力にしていかないと、中小企業の人材難は補うことは出来ないのです。
特に今の30代以下の世代は、学校でも教師にキツく怒られた経験を持たずに大人になっています。
その分、強い圧迫には脆い部分を持ち合わせているんです。
圧迫面接なんて過去の遺物だと考えた方がイイ。
今の時代にあった柔軟な面接方法を早く模索するべきなのです。