資格試験も中学、高校、大学の入学試験は同じ試験ですが全くの別物です。
もちろん試験対策や試験に望むための心得など似ている部分は多いのですが、決定的に違う部分があるんです。
資格試験と入学試験の圧倒的に違う部分は「ゴールが違う」という点なのです。
特に中学受験、高校受験でその部分が顕著に現れます。
資格試験と入学試験
資格試験と入学試験のゴール
資格試験は、合格してしまえばそこがゴールです。
トップ合格とか合格ラインぎりぎりでの合格とかそんなもん一切関係ありません。
最低ラインでもいい、合格ラインをくぐり抜けてしまえば、みんな同じ資格の合格者。
だからこそ、高得点なんて必要ありません。
60点が合格点なら60点取ればいい。
受かりさえすればいいんです。
もちろん、社労士試験であれば受かったからといって社労士として活躍できる訳ではありません。
その点では合格してからが勝負、スタートラインに立ったばかりという考え方も出来ますが、点数の差や理解度によってその後の活動に影響が出る訳ではありません。
試験としては受かったらお終いなんです。
ですが、入学試験の場合そうもいきません。
合格点さえ取ればイイ!
受かったらゴールという考え方で受験に望んでしまうと、その後大きな苦悩を味わう可能性もあるのです。
特に危険なのが中高一貫校です。
中高一貫校の苦悩
これはある友人の娘の話です。
娘さんの名前は、仮でO子さんとしておきます。
O子さんの夢は医者。
小学校の頃に見たテレビドラマに影響され、医者になりたいという思いが大きくなっていった。
医者になるためにはどうすればいいのか?
まずは、有名な学校に入って医学部に合格しなければ!
と思ったO子さんの家族は、有名な私立の中高一貫校への受験を決意しました。
そこからO子さん一家の受験戦争が始まります。
小学校四年生からかなりお高い塾へ通わせ、毎日受験勉強に明け暮れた。
そして、O子さんの努力が実り、見事有名私立中学校に合格することが出来ました。
O子さんの家族はまさにお祭り騒ぎ。
O子さん一家はしばらく合格という歓喜に酔いしれていました。
しかし、O子さんの苦悩が始まったのはそこからでした。
貼れて志望の学校に入学出来たはいいが、学校のカリキュラムについていくことが出来かったそうです。
1か月、2か月と月日を重ねるにつれてどんどん差がつき始め、次第に劣等感の塊のようになってしまう。
入学後最初の定期試験では、なんと学年で最下位という無残な結果を出してしまったんだとか。
そこからは崖を転げ落ちるように転落し、今では不登校寸前の状況になっているんだそうです。
中高一貫校の選び方
資格試験や大学は受かってしまえばこっちのもの!的な感覚があるのも事実です。
ですが、中高一貫校ともなるとそうはいきません。
逆に言えば受かってからが大事。
合格してから6年間も通う学校なんですから。
だからこそ、中高一貫校の志望校を決める時、学力だとか有名大学への合格者数とかだけで決めてはイケません。
子供がなんかこの学校合わないな・・・という直感を感じたのであれば、異なる学校へ変更することも検討すべきです。
受かればお終いではなく、受かってからの方が大変なのが中高一貫校。
一番大事なのは子供がこの学校へ行きたい!と思う学校へ挑戦してあげること。
自分で選んだ学校なら、多少きつくても乗り越えていけるはず。
親が一方的に選んだ学校だと、ちょっとした壁にぶち当たった時、自分が選んだ学校じゃないし!だからあっちがイイって言ったのに!
という思いが募り、壁を乗り越えるパワーが出なくなってしまうはずです。
無理せず、背伸びし過ぎず、子供が最も挑戦しやすい学校を選ぶこと。
6年間笑顔で通える学校を選ぶこと。
難しいかもしれませんが、それがとても重要な要素なのです。