あの社員に辞められたら困るんだよなぁ・・・
と、どうしても辞められたら困る社員に対して他の社員より優遇する社長さんは良くいます。
しかもあからさまに給料やボーナスを吊り上げて社員を引き留めようとする。
ですが、そんなことを繰り返していたら会社のバランスは崩れますし、社員は調子に乗り出すかもしれません。
いくら優秀な社員とはいえ、極端な差別待遇はあまりお勧めできません。
というよりもそこまで極端に優遇する必要なんてないんです。
安心してください。
社員ってそんなに簡単に会社を辞めませんので!
社員は会社を辞めない
なぜお金で釣ってはイケないのか?
成績を上げている優秀な社員には、当然それだけの評価を与え、それなりの対価を支払うのは当たり前です。
さすがに業績を上げているのに周りの社員と全く同じという訳にはいきません。
ですが、あくまでも会社内の賃金規定に収まった範囲での待遇に止めるべき。
それ以上の評価をしたいのなら社員の枠を超えて取締役などの役員に昇格させるべきでしょう。
でないと会社内のバランスが乱れるだけでなく、社員が増長してしまいます。
一度吊り上げてしまえば、社員はまた吊り上げを要求してきます。
となれば、いくら上げても上限がない、青天井の状態になってしまいます。
そしてそのうち退職や転職をほのめかし、社長の弱みをつついてくるようになるのです。
こうなってしまうと、もはや社長さんの手に負えない、コントロールできない人材になってしまいます。
でもそんなこと言ったって会社辞められちゃ困る!
転職されちゃ困るんだよ!
と思うかもしれませんが、社員はそんなに簡単に会社を辞めないのです。
社員が会社を辞めない理由
まず会社を辞める人ってどんな人なのか?
それは、行動力があって常に先を見据えている人です。
転職活動ってとにかく面倒くさい。
履歴書を作って、職務経歴書を作って、転職サイトに登録して、転職フェアに行って、面接の調整をして、適性検査の準備をして、面接に行って・・・
もうとにかく面倒くさい。
その面倒くさい転職活動を始められる人ってそんなに多くは無いんです。
一度勤めた会社には、誰しも出来れば長く勤めたいもの。
よほどのことがなければ辞めたくないんです。
特に業績を上げていて、そこそこの待遇を受けているような社員は、意外と辞めないものです。
だって居心地がイイ、仕事が楽しいから業績を上げられているはず。
そしてある程度自分のやりたいようにできる。
部下を好きなように使える。
だから会社に居る事が一番楽なんです。
ですので、ある程度の待遇さえ与えておく、不満が出ない程度に与えておけば会社を辞めることはそうそうないのです。
独立してしまったら?
でも転職しないにしても、優秀だから独立されたらどうしよう・・・
と考えているのならもっと安心です。
独立の方が断然大変だからです。
特に家族を持っていたり、住宅ローンを組んでいるような社員は、なかなか独立には踏み切れません。
独立・起業には相当なリスクが付きまといます。
社長に給料上げろと文句を言っているような社員が、簡単に独立できるほど甘くはありません。
独立するような社員は、逆に会社内では目立たず、コツコツと自分一人で準備を進めているモノです。
会社内でそこそこの業績を上げ、会社内で目立っている人はむしろ独立なんてそう簡単にはしないもの。
ですので社長さんは、あまり疑心暗鬼にならない方がいいでしょう。
会社を辞めるのってそう簡単な事ではありませんので。