幹部会議を活性化させる秘訣
社長の発言を減らす
以前、ある会社の会議のやり方をお聞きしました。
その会社も幹部会議が形骸化し、毎回同じ報告会のようになってしまっていた。
もっと売り上げを上げるにはどうすればいいのか?
利益を改善するための施策は?
どうすればシェアを広げられるか?
そんな議論をしたいのに幹部たちの意見が活発化しない。
中には会議中一言も発しない幹部もいる。
これではダメだ!
と考えた社長さんは、自身の発言を2時間の会議の中で10分以内とするルールを定めたんだそうです。
すると、今までダンマリだった幹部からも活発に意見が出るようになり、業績を改善するためのアイデアや現状の問題点など、本来求めていた報告が次々に出てくるようになったんだそうです。
社長の発言10分ルールを定めてからは、幹部会議も活発化するようになり、1年後には社長の発言は10分どころか1分くらいまで減っていったそうです。
社長の会話
私が今まで見てきた社長、特に一代で築き上げたオーナー社長の大半は話上手です。
とにかく人と話すことが好きな社長が多く、気が付けば1時間、1時間30分と電話で話していることもあるほど。
ですので、会議でもどうしても社長ばかり発言するようになってしまいます。
そうなると会議はもはや会議ではなくなり、社長の独演会のようになってしまいます。
周りの幹部は社長の盛り上げ役。
要所要所でヨイショを入れとけばいい。
面倒くさかったら黙っていればいい。
となり、ドンドン会議は形骸化してきてしまうのです。
ある幹部会議では、90分のうち社長の話が88分、いや89分という話も聞きますw
これじゃ管理職が自分の立ち位置を理解することはできませんし、成長することもありません。
社長が話したい気持ちも十分理解できますが、会議は発言しない人も困りますが、発言しすぎる人も迷惑なのです。
適度な時間配分である程度参加者全員の意見を聞く。
これが会議を活発化させるシンプルな方法です。
幹部会議で管理職を成長させるには?
幹部会議で管理職を成長させるにはどうすればいいか?
まずは、前述したように社長ばかりの発言を止めます。
次に毎回必ず管理職自ら作成した売り上げと売り上げ予測のデータを報告させます。
もちろんただ単にデータを報告するだけではダメなんですが、まずは管理職に数字をしっかりと管理させること。
これは非常に重要です。
その数字に基づき、現状の把握、分析、今後の対策を報告させます。
その報告に対して、社長が会社の方針を決め、社内のリソースを割り当てていくべきです。
例えば営業第一部は業績が良くて人が足りない。
一方第二部は業績不振で利益が伸びない。
となれば、第一部に二部の人員を補充して一部の売り上げを伸ばし、二部の利益を改善させるという方法も考えられます。
管理職が数字を管理し、分析し、対策を練る。
これを毎月、毎月のルーティンとさせれば、管理職に自然と経営的感覚が身についてくるはずです。
幹部会議がどうしても活性化しないという社長さんは、一度自社の会議のやり方を見直してみることをお勧めします。