使えない管理職
なぜ管理職は使えないのか?
管理職が育たない。
経営的立場が身につかない。
社長の負担が減らない。
というお悩みはよく耳にします。
管理職ともなると、ほかの社員に比べそこそこの給料を与えているため、社長さんとしては高いパフォーマンスを求めるのも当たり前。
なのに期待したパフォーマンスを発揮してくれない。
このようなギャップはどこの会社でもあるのかもしれません。
なぜ、管理職のパフォーマンスが向上されないのか?
様々な理由が考えられますが、大きく分類すると2つの理由が考えられます。
管理職の職責が明確になっていない
管理職の職責とはなんだ?ちゃんと理解してるのか!!!
と罵声を浴びせている社長さん。
そんな社長さんほど、管理職にどのような職務を与え、どのような職責を与えるか明確にしていない傾向にあります。
そんなもの作る必要なんかない。
管理職なんだからそもそも自分で考えるべきだ!
という意見もあるかもしれませんが、管理職だろうがイチ社員であることに何ら変わりはありません。
社員には、極力あいまいな指示を避け、明確な指示を心がけるべき。
背中で感じろ!とか行間を読め!というのは社長のエゴなのです。
やることが明確になってないから部下はさまよってしまいパフォーマンスが上がらない。
だからこそ明確にやることを文書化しておくのです。
まずルーティーンで実施しなければいけない管理職の職務を明確しかし、文書で管理職の責務を明確化する。
そのような対策を施すことで管理職のパフォーマンスは確実に上がるはずです。
自分と比べている
もう一つは感覚的な要素なのですが、社長さんはどうしても自分と管理職をダブらせてみてしまいがち。
特に裸一貫で事業創り上げてきた社長さんのパフォーマンスは、並大抵じゃありません。
時には寝る間も惜しみ、時には休みもなくし、お客様と交渉し、自分のお金も会社に入れ、借金の保証人になり、会社をなんとかかんとか成長させてきた。
そんな社長さんと比べれば、管理職が物足りないのも当たり前なのです。
オレだったらこうした、オレだったらこうする、オレはずっとこうやってきた、という思いを押し付けられる管理職は苦痛でしかありません。
社長さんほどのパフォーマンスを求める方がコクなのです。
なぜ使えない管理職を辞めさせてはイケないのか?
管理職という立場にいる人は、会社の社員の中では「使える人」なのです。
仕事のやり方も覚えてるし、仕事の取り方も知っている、業績を伸ばすこともできるし、時には新規事業を取ってくることもある。
使えない管理職とはいえ、一般の社員よりは断然使える社員なのです。
もちろん経営者から見れば物足りないでしょう。
もっと自分のステージまで上がってきてほしいし、もっと責任をもって仕事をしてほしいし、できればマルっと事業部自体を任せたい、のにそこまでの能力はない。
でもそれでも十分優秀な社員であることは間違いないのです。
管理職の立場にいる人は、社長からちょっと強めの説教をされてもへこたれないし、ちょっとくらいの無茶ぶりなら対応してくれる。
社長の空気を読んで動いてくれる人材です。
そんな管理職的思考の社員が増えれば増えるほど会社は強くなっていきます。
ですので、ちょっとくらい使えないと思っても、管理職にはずっと会社に居続けてもらえるよう努力すべきです。
管理職として働いてくれる社員が会社を支えていると言っても過言ではありません。
あまり短期的な目線で見ず、長期的な目線で見てください。
きっと大事にしていた管理職が会社を成長させてくれるはずですから。