自民党の白須賀貴樹衆院議員が話題になっているようです。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180405-00010000-yomidr-soci
「雇って1か月後には実は妊娠して産休に入ると(言ってきた)。人手不足で募集したのに、それは違うだろうと言った」
労働人口が減り、どの業界も慢性的な人手不足。
やっとの思いで採用した人員だったのに、たったの1か月で産休というのはさすがにどうなのでしょうか?
雇って1か月で産休
産前産後休暇
まず産前産後休暇からおさらいしておきましょう。
妊娠中の女性は、産前6週間、産後8週間は通常産前産後休暇に入ります。
ここで多少勘違いしている方が多いのですが、産前の6週間前からは労働基準法で必ず休みを与えなければいけないと決められている訳ではありません。
妊娠中の女性が産前の休業を望んだ場合、会社はその女性に休暇を与える必要があります。
一方の産後は産前とは異なり、必ず休みを与えなければいけない期間なのです(6週間を過ぎた女性が望んだ場合は就業可能)。
産前は女性が望めば最悪臨月まででも働くことは可能ですが、産後は最低限6週間は絶対に休まなければいけません。
産休に入った女性
さて問題の女性ですが、入社後1か月で産休ということでした。
通常、人を採用する場合は、書類選考を通過し、面接を経て、諸手続きをして採用という流れになります。
議員さんの事務所がどのような流れで採用しているのか存じ上げませんので、ここでは通常の会社と同様と考え話を進めます。
一般的には書類選考から面接、採用までは早くても2週間~1か月程度はかかるはずです。
なのでこの女性が1か月前に面接を受け、採用が決まり、1か月後に産休という流れになると面接を受けた時には、すでに妊娠6~7か月くらいにはなっていたのではないでしょうか?
それなのに面接を受けるというのは、採用側からすると納得できないでしょう。
でもじゃあ妊娠6~7か月の女性を見抜けなかったのか?
となるかもしれませんが、妊娠中の女性のお腹の膨らみは個人差がありますので、面接官が見極めるのは難しいかもしれません。
採用時の健康状態の確認
このような採用後に健康状態でもめることがないように、採用時に健康状態の確認をしている企業は多いはずです。
健康診断の結果を提出するのは当然ですが、それ以外にも健康状態に重大な問題はないか?
問診票を提出してもらい、採用時のチェックを厳重にしておくべきです。
もちろん自己申告のため、採用時の健康状態なんていくらでも嘘をつくことは可能です。
ですが、採用時に提出する書類に不正がある場合は、当然解雇の対象となりますのでしっかりと提出してもらいましょう。
まとめ
今回の白須賀貴樹衆院議員の発言をパワハラ、マタハラと批判するのはどうなんでしょうか?
企業も議員の事務所も人を採用するには、それなりのコストも時間も労力もかかるものです。
そんな労力をかけてまで採用したにも関わらず、1か月で産休で休まれては雇った側としてはたまったもんじゃありません。
なんで事前に伝えてくれなかったの?と言われてもそれは当然の話です。
妊娠していることを隠してまで入社しなければいけない理由があったのかもしれませんが、迷惑がかかる行動だということは認識しておくべきでしょう。