そもそもこんな契約結ぶなんておかしいだろ!
ちゃぶ台返しはパワハラなのか?
ちゃぶ台返しを経験された方は多いのではないでしょうか?
細かな会議を繰り返し、入念に打合せをして、承諾を受けて進めたはずの案件だったのに、まさに鶴の一声でひっくり返される。
理不尽極まりない社会人の洗礼です。
そんなあまりに酷いちゃぶ台返しは、パワハラになるのでしょうか?
パワハラの定義
まずパワハラには定義があるのでしょうか?
残念ながら過去のパワハラ、つまり会社側の指導が常軌を逸していると判断された判例を見ても、これといった定義というのがないのが実情です。
ですので、これをやったらパワハラです!という明確な定義はありません。
パワハラとされるには、その行為だけでなく様々な事象を総合的に判断する必要があるのです。
様々な事象というのは、指導する行為が行われた状況や場所。
さらに指導を行った者とされた者の地位や年齢、人間関係など。
行為としての異常性や継続性により判断されると考えられています。
千葉博弁護士の労働法 正しいのはどっち?に詳しく記載されていますので興味がある方は内容を確認してみてください。
セクハラと比べパワハラというのは、明確な基準を設けずらく、指導の一環にもなりますので、判断が難しいのです。
ですが、通常のいわゆるちゃぶ台返しという行為自体がパワハラに該当するか?となると、該当しない可能性の方が高いと言えるでしょう。
その理由はこちらです。
- 暴力的行為ではない
- 威圧行為ではない
- 人前で失跡しているわけではない
もちろんこれらすべてを兼ね備えている、且つ継続的に行われているのであれば、ちゃぶ台返しもパワハラにあたる可能性がありますが、上述したようなタイプであればパワハラとは言えないと考えられます。
大勢の前で資料を叩きつけたりして、延々と説教を繰り返すような行為はパワハラとなる可能性もありますので、ご注意ください。
ちゃぶ台返しに苦しんでいるのなら
地道な準備も多方面への交渉も、地味な作業もすべて吹き飛ばしてしまうのがちゃぶ台返し。
ある程度の権限を持った人ならではの飛び道具ですが、部下からしてみればたまったもんじゃありません。
あまりにもちゃぶ台返しが続くようであれば、確実に証拠を残しておくことをお勧めします。
業務の指示は絶対に口頭ではなくメール等の文書に残す
会議の議事録は確実に取り関係者全員に周知しておく
作業の進捗を細かく報告する
社会人として当たり前と言われる行為かもしれませんが、自分の身を守るためにも大切なことですので、確実に遂行しておくことをお勧めします。
それでも改善しない。
議事録残っているのにそんなもん関係ねぇ!
と突き返すような上司なのであれば・・・
転職という手段も考えるべきでしょう。
上司側の改善
上司からすればちゃぶ台返しをするにもそれなりの理由があるはずです。
前述した進捗報告がなかったり、相談がなかったりで勝手に進められていたりしたとき、かっとなってすべてを白紙に戻すような決断をすることもあるはずです。
ですが、あまりに度が過ぎてしまうと社員のモチベーションを格段に下げるだけでなく、貴重な人材の流出を招く結果になることもあります。
それを避けるためには、何よりも対話です。
報告・連絡・相談をいわゆるホウレンソウを徹底しろ!
という上司ほど、部下から報告・連絡・相談を受けなくてイライラしているものなのです。
なぜそんな上司は報告・連絡・相談を受けないのか?
それは上司が発するオーラです。
常にピリピリと神経をとがらせ、細かい事でも?責し、人たりミスでもしようものなら鬼の首でも取ったかのように責め立てる。
この手のタイプの傲慢上司だと部下は完全に委縮してしまい、報告・連絡・相談なんてできるはずがありません。
報告したって相手にされないし
連絡しただけでちょっとキレてるし
相談したところで怒鳴られるだけだし
こんな上司だと部下は仕事をすることに恐怖心を覚え、逆にミスを誘発しとんでもない事態に発展することもあります。
もし自分がちゃぶ台返しをするタイプだと認識しているのであれば、一度自分の行動を見つめなおすといいでしょう。
- 部下の意見を聞いてますか?
- 部下の仕事に関心を持ってますか?
- 部下の仕事を尊重していますか?
- 部下を信頼していますか?
- 自分の意見を押し付けていませんか?
- 感情でキレていませんか?
自分の思いや保身だけでなく、常に部下の仕事を敬う姿勢を見せてあげると、お互いの溝がふさがりコミュニケーションは円滑になっていくはずです。
まとめ
ちゃぶ台返しに疲れたら転職というのは、さすがにいきすぎですが、あまりにも理不尽な行動が繰り返されるときは、我慢しすぎない方がいいでしょう。
業務を円滑に回すことは、一人の力じゃできません。
上司も部下も歩み寄って一つの仕事を遂行し、大きな仕事を成し遂げる。
こんな体制が築けている会社は大きくなるでしょうし、みんなが働きたくなる会社になるのではないでしょうか。