老後の資産形成は若い世代の人たちの必須項目です。
ですが、いざなぎ景気以上の好景気と言われているのに賃金は上がらず、税金や社会保険料の負担も上がり手取りは下がる一方。
最近ではデフレ傾向も収まりつつあり、物価も高くなっている。
これじゃ老後の資産なんて到底手が付けられないよ。
60歳からの就職
60歳を新卒雇用
なんとネスレ日本では、60歳以上を対象として契約社員の募集をはじめたんだそうです。
シニアの“新卒採用”、倍率220倍 「72歳の応募者も」(ITmedia ビジネスオンライン) – Yahoo!ニュース https://t.co/o2xCbYWbBj @YahooNewsTopics
— 保坂(社労士) (@hosakakiyoshi) 2018年1月26日
採用人数は公表されていませんが、通年採用を行っていく方針なんだとか。
さらに大阪の森下仁丹では、50代をターゲットにした第4新卒採用という取り組みを始めたそうです。
日本中の会社で若い人材の獲得に苦しみ、人手不足に悩んでいる中、多くの企業はシニア層の獲得に勝機を見出そうとしているようです。
60歳でもまだ採用されるんだ!と考えれば気持ちはグッと楽になるはずですね。
老後の蓄え
若いうちからコツコツと老後に備えて蓄えている人がいます。
週刊誌やなんとかゲンダイとかの雑誌は、しきりに下流老人などという言葉を使用して老後の貧乏生活の悲惨さを解いてきます。
さらに子供の頃備え付けられた話が「アリとキリギリス」。
今キリギリスのオレたちは老後悲惨な生活が待っているんじゃないか?
今のうちからコツコツと蓄えておかなければ!
とドンドン不安をあおり、若い人たちをがんじがらめに縛り付けていく。
ですが、60歳過ぎてもまだまだ就職先はある。
働き口はいくらでもある。
という世の中であれば、無理してお金なんか貯め続ける必要はないって気が付くのではないでしょうか?
実際、私の知人の社会保険労務士の多くは、70歳を超えてもバリバリ現役で仕事をこなしています。
行きつけの居酒屋の知人の男性は、昨年喜寿を迎えたと言っていましたので、今年でもう78歳。
ですが、お酒はガバガバ飲みますしタバコもスパスパ吸っている。
それでも全然元気で、毎朝駐輪場の整備の仕事をしているそうです。
さらに知人のすし屋の職人さんも今年で77歳。
昨年病気をしてしまい、人生で初めて1か月ほど休みを取ったそうですが、復帰後も元気に板場に立っています。
70歳なんてまだ若いと言われる時代。
60過ぎても十分仕事が見つかる時代。
ですので、無理して老後のために貯蓄しすぎるのは得策ではありません。
てゆーか無意味です。
若いうちにしかできないこと
資産形成も大事ですが、若いころに我慢をしてしまうと老後に後悔することもあるでしょう。
先日年金の相談を受けていた女性がこう言っていました。
「しっかりと若いうちに蓄えてきて、さらに年金生活なんて優雅とか言われるけど全然そんなことない。
この年になってお金なんかあったって使い道がないのよ。
高い食べ物なんか食べたくないし、長期間旅行に行く体力もない。
若いころにもっといろいろとやっておけば良かった。」
この女性は、若いころ過度に我慢をして老後に備えるよりも、せっかく稼いだお金が適度に使った方がいい。
としきりに訴えていました。
もちろん浪費せよ!と言うわけではありませんが、あんまり締め付けても人生豊かになりません。
年金だけは
とはいえ、年金だけは確実に支払うようにしておきましょう。
オレたちの世代は年金なんて貰えない
- 年金なんて破綻する
- 年金なんて払い損
- 年金高すぎる
- 年金無駄だよ
という意見もよく聞きますが、もっとも安定感があり最大のセーフティネットは年金なんです。
年金は、老後にお金がもらえる老齢年金だけじゃありません。
万が一事故や病気を患ってしまい、心身に障害を負った時、障害年金という制度があなたを守ってくれます。
さらに、自身に万が一の不幸があった時、残された家族をまもる遺族年金という制度も用意されています。
長生きしないと年金は払い損という意見もあります。
払った分の年金の元を取るには、77歳以上生きないと無理という見解もありますが、今の時代平均年齢が80歳を超えているんです。
現時点で多くの方は、十分元を取る可能性が高いのです。
さらに70代のうちはいいでしょう。
さすがに80歳を超えると働いて稼ぐというのは難しくなってきます。
そんな時頼りになるのは年金しかありません。
年金は終身生き続ける限り支給されますので、最後の頼みは年金なんです。
ですので、若い世代のフリーターとか個人事業主の方、絶対に年金の滞納だけはしないことを強く推奨します。
仮に年金を払えないくらい生活が厳しいのであれば、免除の制度もありますので、必ず申請しておくべきです。
わからない場合は、お近くの年金事務所か社会保険労務士に相談してみてください。
まとめ
これからは60歳どころか70歳を過ぎても働いて自分の生活を守っていく時代です。
最後にものをいうのは丈夫な体。
健康体であれば、それほど貯蓄なんていらないんです。
あまり老後の心配ばかりし過ぎずに、若いころにしかできないことは後悔しないようにやっておきましょう。