社会保険労務士資格に無事合格したらそのあとどうするか?
資格取得後のビジョンを思い描くことは大事です。
まずは試験に合格しなければ始まりませんが、合格するためのモチベーションとしてはその後のことを考えるのはいいことです。
目次
社労士の転職
社労士資格を活かすパターンはいくつかあります。
- 開業する
- 勤務社労士として活動する
- コンサルタントとして活動する
- セミナー業として活動する
- 予備校の講師として活動する
ここでは独立開業ではなく、社会保険労務士として転職するパターンを見ていきたいと思います。
社労士として転職する場合、下記のケースが想定されますので、そのケースに基づいた転職パターンを見ていきましょう。
実務未経験で修業したい
このケースは、実務未経験で資格を取り、その後の開業を見据えての転職となります。
この手の転職の場合は、事業会社の総務部門に入るのではなく、社労士事務所やその他士業の事務所に入って実務経験を積んだ方が後々のためになるでしょう。
ただ、なかなか社労士事務所の求人で探すのが大変です。
社労士事務所は、たいてい個人や数名で活動していますので、求人を大々的に売ってません。
ですので、知人の紹介を受けるか、支部などで相談するかという形が見つけやすいかもしれません。
また、最近では社労士の先生がドンドンFacebookやブログで情報発信していますので、そちらをチェックしておくと思わぬ求人を見つけられるかもしれません。
また転職サイトIndeedで「社労士」と検索してみるといろいろと出てきます。
ちょっと安めの給料で募集をかけているところが、実務経験を積むための修行期間用と考えるといいかもしれません。
以前まではこのような小さめの求人は、求人サイトには出てこなかったのですが、時代は変わり便利になってきています。
もちろん修行期間としての転職になりますので、給与面は期待してはいけません。
実務未経験だけど資格を武器に転職したい
こちらのケースは、将来的な独立開業というよりも事業会社に資格を活かして転職したいという形になります。
税理士や会計士は専門の転職サイトがあるんですが、残念ながら社会保険労務士用のサイトはありません。
ですので、資格を持ってますからこの資格を欲している企業さん私を見つけて下さい!と訴えかける必要があるんです。
それを実現するには転職エージェントを利用すべきでしょう。
転職エージェントは、定期的に各企業を回り、今会社にどんな人が足りないのか?をリサーチしています。
そのため、転職市場に出回らないようなクローズド案件を多数保持しているのです。
その中には、社会保険労務士の資格が要件として必須という案件もかなりの数あるそうなんです。
ベテランの社労士資格保持者が定年退職してしまった
コンプライアンス強化のため有資格者が欲しい
会社のPR用に社労士の有資格者による労務管理を謳ってしまった
というようなケースでは、社労士の有資格者は必須になってきます。
そんな案件は個人では探せませんので、転職エージェントを有効活用すべきでしょう。
人事総務部門へ転職したい
営業職や専門職についている人が社労士資格を取得した。
だけど、社内の人事では総務部門への異動はなく、総務部門は人材が飽和状態になっている。
せっかく取った社労士資格を活かしたい。
と考えている方は転職サイトを利用すると比較的スムーズに見つかるはずです。
人事・総務部門も近年人材を強化する部門になっていますので、求人数は増えているようです。
ですが、異なる職種への転職となりますので、有資格者とはいえあまり好待遇での転職は難しいと考えた方が無難です。
一時的にちょっと収入は落としても資格を活かしたいという人は、こちらの転職を目指すべきです。
アウトソース事業へ転職したい
人事労務部門をアウトソースしている会社があります。
これって社労士事務所などに業務を委託してるんじゃないの?
と思いますが、実はちょっと違います。
どういうことかというと、人事労務部門に自社の社員を割り当てるのではなく、他社の専門家に半分常駐してもらって仕事をしてもらうパターンです。
客先常駐型のシステムエンジニアみたいなものですね。
で、常駐している社労士はどこに所属しているか?というと、大きめの法律事務所や会計事務所、もちろん社労士事務所に所属しています。
アウトソースの利点としては、1つの会社だけでなく、複数の会社の実務をいきなり経験することができます。
さらに他士業の事務所に所属した場合は、他士業とのパイプや業務を経験することができますので、一度で複数の経験を積むことが可能になります。
また通常の修行とはことなり、待遇面もそこそこよくなるのもメリットです。
気になる求人ですが、当然社労士は客先ではなく事務所に所属しますので、法律事務所や会計事務所からくることになります。
このパターンもなかなか通常の転職サイトでは見つけられませんので、転職エージェントを利用した方がいいでしょう。
実際転職エージェントにアウトソース案件で聞いてみると、かなり有名どころの法律事務所の名前などが出てきます。
他士業と連携し、さらに自身のスキルも高めることができますので、アウトソースは有効な選択肢の一つと言えます。
定年後に嘱託として転職したい
社労士という資格の最大のメリットはもしかしたらコレかもしれません。
定年退職後も経験を活かして勤務することができるのです。
人事労務部門というのは、ある程度年齢を重ねたベテランの方がいてくれると安心できるものです。
ベテランの社労士の有資格者は、嘱託のため賃金を抑えられることができるため、企業にとっても非常に大きなメリットです。
ただこの手の案件は、さすがに転職エージェントもあまり持っていないかもしれません。
この辺りはハローワークの方が情報量が多いでしょう。
また知人からの紹介や職場の紹介などで見つかることも多いようですので、定年前からコツコツと情報収集しておくといいかもしれません。
まとめ
社労士は開業しても使える、転職としても武器になる貴重な資格です。
ただ資格を取っただけで眠らせておくのは大変もったいない。
転職を考えているのであれば、今すぐ行動を起こすのみ。
まずは身近な転職エージェントに登録し、自分の価値を測ってみることをお勧めします。
動かなければ何も始まりません。