上司になったら言葉使いには慎重にならなければいけません。
部下を教育するための叱責は、業務上の範囲内であれば問題ありませんが、度を過ぎて部下が大きなストレスを感じているようだとハラスメントにつながる可能性もあります。
部下が傷つくNGワード
会話のキャッチボールをしよう
「お前は会話のキャッチボールが出来てないんだ!」
と言われて部下はどう思うでしょうか?
会話のやりとりがうまくいかないことに腹を立てているのでしょうが、本当に会話のキャッチボールが出来ていないのでしょうか?
キャッチボールが出来てないのは、自分の方じゃないのか?ということを今一度考えてみてください。
そもそも、キャッチボールって相手の実力に合わせてやるものです。
例えば今年からメジャーに移籍する大谷翔平が、素人相手のキャッチボールでホンキの165キロを投じてきたらどうなりますか?
メジャーリーガーでなくても、相手が小さな子供の場合、あなたはホンキの全力投球でキャッチボールをしますか?
相手との距離が至近距離の時、ホンキを出して投げますか?
キャッチボールって探り合いながら、相手に会わせながらやるからこそ成立するのです。
ですので、会話のキャッチボールが成立しないということは、あなたの会話が相手に対して合わせることが出来ていないとも考えられるのです。
言葉が足りない部下に対してイラつく感情は理解できますが、まずは自分が歩み寄る。
小さな子供相手の時は、ふんわりとしたからボールを投げて捕りやすくしてやる。
これが出来ていないのに一方的に相手をなじってはいけません。
相手の言葉を引き出してやることも上司のスキル。
相手に合わせて会話をすることが上司の度量です。
YesかNoで回答しろ
部下が回答を口ごもっている時、思わず「回りくどいことはいいからオレの質問にYesかNoで答えろ!」と威圧したことはありませんか?
どうも的を得ていない。
核心をついていない。
腹を立ててこんな言葉を聞くことはよくあります。
ですが、それでは今後部下は本当にYesかNoだけで回答してきたら、あなたはイラつきませんか?
上司「おい、機能頼んでおいたあの資料もう出来ているか?」
部下「No!」
上司「・・・(怒」
これ毎日されたら絶対に怒りますよねw
イラついてYesかNoだけ答えればいいという気持ちもわかりますが、資料が出来なかった理由、仕事が終わらなかった理由、報告が遅れた理由、すべてにおいて何かしらの理由があるものです。
その言葉をさえぎって自分の主張だけを通してしまうと、部下はどんどん委縮し、必要最低限のコミュニケーションしかとらないようになってしまいます。
もちろん長すぎる説明や言い訳は排除してもかまいませんが、単語だけのコミュニケーションを求めるのはよくありません。
オレの酒が飲めないのか?!
今どき、こんな発言をする人もいるのか?と思うかもしれませんが、まだまだ飲み会の席にはこんな発言をする人は数多くいます。
私もお酒は好きなんですが、飲まない人、飲めない人、あまり乗り気でない人に無理やりお酒を進める意図が良く理解できません。
そもそも、最近の若い人たちはお酒もタバコも無縁という人が多く増えています。
一昔前であれば飲みにケーションも仕事の一旦という考え方もありましたが、そんな考えは今の時代捨てた方がいいでしょう。
- 酒席には部下を無理やり誘わない。
- お酒を絶対に強要しない。
- お酒が飲めないことを罵倒しない。
お酒は楽しく飲むものです。
お酒のせいで他人が負担を感じるようなことは絶対あってはイケません。
まとめ
自分ではパワハラと思っていなくても、他人がストレスを感じ不快に感じるような言葉をしつこく浴びせたらパワハラになることもあるのです。
そうなれば、訴訟に発展することもありますし、会社のイメージも極端に悪くなります。
指導の範囲とはいえ、相手が不快に感じる。
言葉のチョイスを慎重にすることは、今後の上司に求められる必須スキルといってもいいかもしれません。