2017年社労士試験を受験された皆様、本当にお疲れ様でした。
本試験の問題がアップされましたので、実際に解答してみます。
まずは選択式試験労働問題から。
2017社労士試験選択式
労働基準法と安全衛生法
まず問1。
1の設問は最高裁判所判例から。
もう労基法の選択式は、毎年最高裁判所判例から出題される。
もはや記憶だけではどうにもならない世界に突入している。
Aの穴から見ていきます。
Aは、年次有給休暇を取得しようとする場合において、代替勤務者を確保することが困難。と言っています。
で「A」に支障を来たす蓋然性が高くなり、となっていますので、選択肢を見ずに普通に文章を組み立てたら「業務に」とか「事業の運営に」というニュアンスの文章が入るはず。
となれば「⑮事業の正常な運営」しか入らない。ここは確実に取れそう。
Bの穴は、Aに対して、使用者の時季変更権の行使に関する問い。
使用者にある程度の「B」の余地を認めざるを得ない。となっています。
となれば何かしらの権限、判断的な言葉が入るはず。
となると当てはまりそうなのは「⑤一方的決定」「⑨合理的変更」「⑭裁量的判断」くらいでしょう。
ただ文脈から「⑨合理的変更」はあり得ないので却下。となれば⑤か⑭になるけど、ある程度の余地となっているのに、一方的ってのはある程度を超えている。となればある程度の権限的判断と考えられるので「⑭裁量的判断」を選べるでしょう。
2の問いは、労基法における産前産後の「出産」の範囲に関して。
これは産前6週間、産後8週間。で選択肢を見ると①4か月、②5か月、③6か月、④7か月。
なので正解は①の4か月。
本当にこれでいいの?となるほど簡単な問題でした。
3の問いは安全衛生法第28条から。
リスクアセスメントの問題ですが、事業者は、建設物、設備、原材料、ガス、蒸気、粉じん等による「D」を調査しろとなっている。
ガスとか粉じんとかみた時点で、危険性だとか有害性だとかだろうな、と探りをつけて選択肢を見ると、⑦が危険性又は有害性等となってますのでそのままズバリ。
無理やり選ぼうとすれば⑥危害を防止するための法基準の遵守状況とか⑩災害事例における原因とかも入りそうだけど、素直に考えれば問題ないでしょ。
4の問いは、安全衛生法第65条。
労働衛生の作業管理について、事業者は労働者の「E」に配慮しなさいと。
配慮しろと言っているので環境的?な話かな?でも作業管理に関してとなっているので、作業がらみの言葉が入るのでは?
と選択肢を見ると⑫作業能力、⑬作業に関する要望なんて言葉がある。
この辺に釣られてしまいそうだけど、答えは⑧健康に配慮だってw
これはちょっと引っかかったw
労働者災害補償保険法
1の設問は、労災保険の保険給付に関する不服決定に関して。
不服決定に関しては、記憶してるか?してないか?が勝負。
この問題はA、B、Cとも記憶力が試される問題。
不服は官、再審査は会と覚えておけば、Aは⑲労働者災害補償保険審査官、Bは⑳労働保険審査会とすんなり入る。
Cの再審請求からの期間も3ヶ月なので⑤で問題なし。
不服審査って試験勉強中は中々頭に入りませんが、順番で考えると頭に入りやすいかも。
不服を訴えたい場合、いきなり審査会とかじゃ誰も訴えませんよね。なのでまずは審査官に相談して、それでもダメなら上(審査会)に行ってよと考えれば覚えやすい。
2の設問は時効の問題。
これも記憶力の問題ですね。
労災の時効は2年と5年って覚えておけば超簡単。
療養補償給付などの単発モノは短くて2年、障害補償給付などの長期に渡るものは長くて5年。DとEは⑧と⑩で問題なし。
雇用保険法
雇用保険の選択式は、AからEまで4択式の問題となっています。
1の設問は、未支給の請求に関して。
受験生時代は、受給資格者が死亡した時に、未支給の雇用保険の基本手当てを請求することなんてあるのか?と思いながら勉強してましたが、もし知っているともしかしたら知人にアドバイスできるかもしれません。
でAの穴なんですが、死亡した人の受給資格者の「A」の認定を受けなければならないとなっています。
雇用保険で認定と言えば「失業」しかないでしょ。Aは①。
2の設問は、日雇労働被保険者の話。
ここは記憶力の問題です。
日雇労働被保険者が前「B」の各月において「C」以上同一の事業主に雇用された場合、又は同一の事業主に31日以上。
これはBは①の2月、Cは③の18日。この辺りは落とさないように正確な数値を記憶しておかなればいけません。
3の設問は、雇用保険第64条から。
雇用安定事業と能力開発事業に関する条文ですが、この辺雇用保険ではあまり力を入れなかったという人は多かったかもしれません。
まずDの穴ですが、雇用保険は生活及び雇用の安定を図る法律なんですが、メインは雇用。
なので④の生活の安定と②の職業生活の安定は消去。①にも釣られそうですが正解は③の職業の安定。
Eの穴は、「E」の向上となってますが、①と②の地位の向上ってのはあり得ない。
③の労働条件の向上ってのも趣旨に反してそうですので、消去法でも④労働生産性が選べるかも。
労務管理その他の労働に関する一般常識
労務管理その他の労働に関する一般常識もAからEまで4択式の問題となっています。
1の設問は平成28年度能力開発基本調査から。
Aの穴は、能力開発や人材育成に関して何らかの問題がある事業所は「A」だ!と言っています。
で選択肢を見てみると、何コレ?w
どれくらいの割合かって?問題。
これはかなり厳しい。たまたま知ってるか、予備校の一般常識対策で取り上げていてくれないとわからないでしょう。
答えは③の7割なんだそうです。ってほとんど問題がある事業所なんじゃんw
で問題がある事業所のうち、問題点の内訳は時間が無い、辞めてしまうともう一つは何?
①から④の選択肢を要約するとこんな感じ。
①金が無い
②やる気のある人こない
③指導者いない
④教育訓練機関がない
まず④はないでしょう。
②は鍛えがいのある人材となってますが、鍛えがいのある人材なんて抽象的な解答が入るのも考え難い。
となると①か③勝負。
①のお金が無いというのは、他の2つ比べると違う気がする。他は時間がないのと辞めてしまうなので、お金もあるし人もいるけど育成できない。となれば指導者不足が正解じゃね?で③に辿り着ければ。
Cの穴は、自己啓発に支援を行っている事業所の割合は?という問題ですが、これも厳しいですよね。
正解は④の約8割なんだそうですが、へーとしか言いようがありません。
2の設問は外国人雇用状況に関して。
Dの穴は、外国人労働者の雇い入れ、離職時に氏名や在留期間をちゃんと届け出ろ。
届け出るのはどんな事業所と言う問題ですが、これは中小企業とか大企業とか関係ありませんよね。
④のすべて。ここはなんとかなりそう。
Eの穴は、国籍別に多い外国人労働者ランキングの話。
1位は中国これは大抵想像がつきます。3位はフィリピンで2位はどこ?という問題。
選択肢は①ネパール、②ブラジル、③ベトナム、④ペルー。
う~~ん。。普通に考えてネパールとペルーは無さそう。あんまりネパール人とかペルー人が多いって聞かないですからね。
となるとブラジルかベトナムの2択。
ブラジルじゃね?と思いましたが正解はベトナム。一昔前までは中国、ブラジル、フィリピンだったみたいですが、昨年の調査では中国、ベトナム、フィリピン、ブラジル、ネパールの順になってるんだそうです。
ベトナム、ネパールは伸び率が高いらしく、そんな情報を知ってれば解けたかも。
長くなりましたので社会保険は改めて解答します。
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