将棋の最年少プロ棋士の藤井聡太四段が快進撃を続けている。
史上最強と呼ばれた羽生善治九段の記録を抜き現在26連勝中。この連勝はどこまで伸びるのか?将棋ファンを飛び越え日本中の話題になっている。
私は将棋は全くと言っていいほど詳しくないが、これだけメディアに取り上げられるということは、よほどのド天才なんだろう。
だがそんな藤井聡太四段といえどもまだ14歳で中学生。将棋って深夜の対局もあるけど、これって労働基準法に抵触しないのだろうか?
プロ棋士の扱い
年少者の取扱い
労働基準法第61条では、18歳に満たない者を午後10時から5時までの間において使用してはならない。となっている。
だが児童になるともっと厳しく、午後8時から午前5時の間において使用してはならない。とされている。
それじゃ児童って何歳以下になるのか?
労働基準法で規定する児童は、満15歳に達した以後最初の3月31日が終了するまで。簡単に言えば15歳になって中学校を卒業するまでの期間と考えてもイイだろう。
つまりは、藤井聡太四段は年少者どころかまだ児童なのである。
児童となると深夜の労働とか言う前に、福祉に害がない軽微な業務や映画・演劇の業務でないと使用してはならないと定められているのだ。
てことは藤井聡太四段はそもそも労働しちゃイケないんじゃないのか?
となると思われるが、プロ棋士はそもそも労働者じゃないので誰に使用されている訳でもない。
プロ野球選手やプロスポーツ選手同様個人事業主という形態で仕事をしているため労働基準法が介入する余地はない。
え?でも個人事業主だから労働基準法は関係ないって言うけど、プロ野球選手って労働組合あるんじゃね?と思うかもしれない。
プロ野球労働組合
確かにプロ野球選手には、日本プロ野球選手会という労働組合が存在する。
前DeNA監督で元巨人軍に所属していた中畑清氏が初代会長となり立ち上げた団体だが、これまでは個人事業主の集団で、日本野球機構からの一方的な通告に対する抑止期間として、今では立派に労働組合として成立している。
2004年には、球団再編成の波を受け、12球団から10球団に縮小されるという案に対し、当時の会長である古田敦也氏を中心としてストライキを敢行するなど、今やプロ野球選手に取っては無くてはならない組織になっている。
ただプロ棋士の場合は、野球のようにチームプレーで戦う訳ではなく、全てが個人同士の対戦のため、プロ野球選手よりもさらに労働組合という組織は馴染み難い。そのため棋士の世界には労働組合という組織は存在しないらしい。
藤井聡太四段は、14歳という若さで既に個人事業主という立場で他のベテラン棋士達と将棋の世界でも、事業の世界でも既に対等の立場にある一端の社会人なのだ。
この若さで頭が下がると言うか、この先末恐ろしいというか、若き天才がどこまで登りつめるのか?将来楽しみな「児童」である。
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