国民年金は、個人事業主や厚生年金に加入しない範囲の就業形態の人々が加入する年金ですが、現在の年金額は16,260円。
これは1月の金額なので年間にすると195,120円。かなりの金額になり負担は大きい。
この金額ではさすがに収入の少ないフリーターなどは支払うことが出来ず、そんな人達のために免除制度が用意されている。
では昔の国民年金って一体いくらだったのか?
国民年金
昔の国民年金
国民年金は昭和36年4月から始まった。国民皆年金制度元年として、国民すべてが年金に加入する法律が施行された年。
ということは今から55年前。当時は20歳から加入だったため当時20歳だった人は現在75歳。
この人達が20歳の頃支払っていた年金はいくらだったのか?
昭和36年4月~昭和41年12月 35歳未満100円、35歳以上150円。
そう当時20歳の人は月額100円でよかったのだ。
100円ってホントに?と思う人は相当多いのではないだろうか?
もちろん当時の物価と今の物価では価値が違うため、単純な比較は出来ない。
1960年の国家公務員の初任給で比較してみよう。
1960年は大卒で12,000円。2016年は181,200円。
という事は約10倍に上がっている。
当時ハガキは5円。今では52円なので当時の価格は今の10倍程度の価値があると考えていいだろう。
という事は、当時の年金は100円の10倍、つまり千円しか払っていなかった事になる。
個人事業主やフリーターで18万円収入がある人にとって1万6千円は給料の約8パーセント。
1万2千円の人にとって100円は1パーセントにも満たない。
さらにこの年代の人達が年金を受給できるのは60歳から。今の世代は65歳から。
となれば5年分、約390万円も受給額が違うのだ。
少なく払って多く受給できる現年金世代と多く払って少なく受け取る未来の年金世代の格差は、破格なほど大きく開いてしまっている。
世代間格差を埋める切り札は?
この格差を埋めるにはどうすればいいのか?
現在の年金世代の方々の年金を削ってしまえば生活が困難になってしまう。
とはいえ、未来の年金世代が支払う金額を下げてしまっては、年金を支給する事が出来ない。
となれば、他に原資を求める以外ない状況になっている。
他の原資とは?
消費税以外に考えられない。
日本の消費税は現在8パーセントまで上がっているが、今の社会保障制度を維持するためには、北欧諸国のように20%以上にまで引き上げる必要があるだろう。
消費税であれば、得したと言われる年金世代も平等に支払わなければいけないため、その面での不公平感が多少は緩和される。
これ以上支払う年金を引き上げれば、若者の負担が増大し未納率が高まるだけ。
年金世代だって年金を支払う世代の負荷の増大を望んではいないだろう。
もうそろそろ待ったなし。日本には消費税の引き上げしか道は残されていないのだ。
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