電通の新入社員の過労死が問題になっているが、電通社員の過労死はこれだけではなかったようだ。
次々と明るみになる電通のずさんな労務管理。
しかしこの企業が大学生の就職したい企業ランキングのトップに立つ企業である。
これで人気企業ランキングなんてものに何の意味もない事が就活生に明らかになっただろう。
人気企業ランキング
電通が人気の理由
なぜ電通は学生の就職先として人気が高いのか?
華やかな世界だから。業界のトップ企業だから。
という理由もあるようだが、やはり何といっても一番の理由は年収だろう。
電通の年収は、初任給こそ他の企業と大差はないが、30代になれば年収1千万円を超え、40代になれば年収1千2百万円を超えるというデータがある。
中小企業であれば恐らくその半分もいかないだろうから、電通の収入は確かに魅力だ。
だがしかし、今回の過労死事件で明らかになったのは、年収1千万円がどのようにして作られているか?という事。
「電通鬼十則」に「取り組んだら放すな、殺されても放すな、目的完遂までは」という言葉があったが、目的を完遂するまでは何が何でもやり切らなければいけない。残業なんて当たり前。という社員の過重な労働の賜物だった訳だ。
パッと見、年収自体は確かに悪くないかもしれないが、時給換算すれば大した金額ではない。
これが人気企業電通の年収の実状だ。
年収
就職活動をする時、転職をする時、年収だけで会社を選ぶのは得策ではない。
筆者の周りにも年収の高い個人事業主がいくらでもいるが、みんな昼も夜も関係なく、休日なんて糞くらえで働いている。
その犠牲となるのが自分の体であり家族である。
残念ながら電通を見ればわかる通り、収入が高くて楽な仕事というのは世の中にはほとんど存在しない。
高い年収が欲しいのならそれなりのリスクを負わなければいけないし、楽な仕事がしたいのなら低い収入を受け入れなければならない。
残念ながら世の中はトレードオフの社会だ。
企業選び
就活生の人気ランキングなんかに全く引っかからなくても自分に合った企業というのはいくらでもある。
成長期の企業であれば、自分の成長と共に会社の成長を見届ける事が出来る。
安定した老舗の企業であれば、長年培ってきた生き残るためのノウハウを学ぶことが出来る。
出来たての小さい会社であれば、会社等組織をどうやって作り上げていくか?貴重な経験を積むことが出来る。
ただ人気企業のランキングに入っているからという理由で、この会社はいい会社なんだと思考を停止させてはいけない。
年収だけで企業価値は決まらない。
大学生の段階でどんな仕事をしたいか?なんてわからないかもしれない。
でもどんな生活を送りたいのか?くらいはおぼろげに見えているのではないだろうか?
田舎でもいいから一軒家を買って家族と暮らしたい。
満員電車は嫌だから都会の小さなマンションでもいいからそこで暮らしたい。
バリバリ働いてタワーマンションを購入ししたい。
特に結婚とか興味ない。自分一人気楽に生きられればいい。
仕事よりも趣味を優先した生活がしたい。
つまり人気ランキングに何かを委ねるのではなく、それぞれの生き方に極力合わせた企業選びをするべきだろう。
もし自分に合う企業が無いのであれば、無理して就職しなくたっていい。
世の中にはいろんな生き方が転がっているんだから。
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