20代の頃定職に持つかず、恥ずかしながらプラプラとしている時期があった。
アルバイトはしていたため、一定の収入はあったのだが、正直ちゃんとした社会人とは言えない状況だった。
そんな惨状を見かねた兄が、一人の女性を筆者の元へと出向かせた。
その女性は、保険のセールスレディだった。
20代で生命保険
生命保険の意味
セールスレディは喫茶店で筆者にいろいろと語りかけてきた。
そしていろんな話を聞いてくれた。
頼んでいたコーヒーもなくなり、そろそろ離席を考え出した頃、彼女は追加でドリンクをオーダーした。
ついにこの時が来た。売り込みだ。
彼女は必死に生命保険の必要性を訴えた。
社会人なら誰もが加入するのが当たり前というかみんな加入してる、病気になったときの休業補償を受けられる。難病・特定疾患にかかった時も補償が受けられるし、何より突然亡くなった時に両親にお金を残すことが出来る。
いきなりセールスモードに移行された筆者は多少の戸惑いを感じたが、大体生命保険の加入のセールスなんてこんなもの。
しかしこんなありきたりのセールストークに騙されてはイケない。
社会人だかみんな入ってる?そのみんなって誰?
社会人だからみんな入っているって理由がそもそも意味不明。
みんなって誰?社会人だから当たり前って何?
社会人にもいろんなケースがあるし、家庭に関してもいろんな環境がある。
そもそも自分の周りは一人も保険に入っていなかった。
保険に入るのが当たり前というのは、既に昭和のお話で時代遅れ。
病気になった時の休業補償
仕事上でケガや病気になったら労災から補償はあるし、それ以外だったら健康保険から補償がある。
しかも今どきの社会人は高額の社会保険料を払っている。その上にさらに生命保険の医療特約?
大体20代で病気するケースなんてほとんどないし、入院しても数日。
そんなもののために毎月保険金を払うなんて馬鹿げた話。
難病・特定疾患にかかった時
ハンセン病とかパーキンソン病とかの難病だが、20代でこんな病気にかかるケースはほぼ皆無。
確立としては1パーセントも無いようなケースを補償しますと言いながら勧誘すること自体がおかしい。
20代で死亡して親にお金を残す?
20代で死亡するケースってどれくらいかご存知ですか?
厚生労働省の調査では、20代の死亡率は0.6パーセント。
しかもその半数以上の死亡原因は自殺。
このようにまず20代で病気や事故で死亡するケースの方が考えにくい。
さらに保険金の受取先が両親となっていますが、20代の子供の死亡保険金を両親が必要とするだろうか?
死亡率も低い、公的な保証もある。これらを総合的に考えれば20代で生命保険に加入する必要なんて全くないと言えるだろう。
生命保険が必要になってくるのはもっと後。
30代以降でしかも家族を持つようになったら考えるべき。
大学を卒業し、会社に就職したらオートマチックに生命保険に入るもの!と考えている人は、もう一度じっくりライフプランを考えてみたほうがいい。
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