電通の女子社員の自殺が労基署で過労死認定された。
就職人気企業ランキングで1位になるほどの人気企業電通では、一体どんな労務管理が行われていたのか?
女子社員はどこまで自分を追い込み、どこまで我慢していたのだろうか?
電通の労務管理
残業時間
もう4時だ 体が震えるよ・・・
自殺した女性社員のTwitterへの書き込みと見られるものだが、SNSへの書き込みのため真意は定かではない。
ただ日常的に過剰な超過勤務が行われていたことは間違いないようだ。
労基署が認定した彼女の超過勤務時間は105時間だったらしい。
厚生労働省が過重負荷の労働時間としている基準は、発症前1カ月で100時間超となっているため、その基準は超えている。
だが大きく逸脱しているほどでもないし、長期間にわたって100時間以上の超過勤務が行われていた訳ではない。
広告業界だけでなく、どの業界でも一時的な100時間超の超過勤務はあり得る話のため、1カ月程度超過したことをだけを取り上げて、電通の労務管理を真っ向から批判する事は出来ない。
となると物理的な残業時間よりも、精神的なプレッシャーつまり人的要因の方が圧倒的にが大きかったのではないだろうか?
上司からの指導
休日返上で作った資料をボロくそに言われた
正直なところ、作った資料にダメだしされるなんてことはよくある話で、どの業界でも日常茶飯事で行われている。
資料の出来が悪ければボロくそ言わなければいけないし、修正するように指示する。それが上司の仕事でもある。
なのでこの点だけを見てパワハラが日常的に行われていたかどうかを判断する事は出来ない。
しかし大事なのは指導の仕方。
暴言を吐いたり、威圧的な態度を繰り返したりすれば、それは指導の範囲を超えている。
ダメな資料をどうやって良くしていくか?少しずつ改善していき良い資料にブラッシュアップしていくような指導を上司はしていたのだろうか?
そしてさらに気になるのは資料のダメだしではなく、「休日返上」というところ。
資料なんて仕事を取るための一つの武器でしかない。
その武器を駆使して顧客から仕事を受注するのがメイン業務。
メイン業務の前段階の資料作りを、休日返上までしてやらせていたとすれば本末転倒。
人によって資料の出来、不出来、仕事が早い、遅いは個人差がある。
その個人差を見極めながら、ある程度の勤務時間内でまとめられるような資料作りを誘導するのが上司の仕事。
資料作りなんかで長時間残業し、休日出勤までさせていたのであれば、いかに無能な上司だったかを伺い知ることが出来る。
残業する人ほど有能
残業して頑張っている人、休日出勤して頑張っている人ほど仕事している人という風土は絶対に無くすべきだろう。
仕事なんて期限内に仕上げてさえくれれば、毎日定時に帰宅していい。
むしろ残業する人は、会社に余計なコストを発生させているんだ!という意識をつけさせた方がイイ。
どうしても部下の仕事が定時内で終わらないようだったら、上司は率先してその仕事を奪いに行くべきだろう。
だってキャパを超えてるんだから。
上司はある程度仕事量を調整できる権利がある。
だって面倒臭い仕事は部下にブン投げる特権を持っているんだから。
だからこそ部下が火を噴いているときは部下のところまで下りていき、部下の仕事を率先してフォローしなければいけない。
そして火が消えて、部下の手が空くようになってきたら、また仕事をブン投げる。
それが上司に与えられた特権。
部下が苦しんでいる時に、オレも若いころはそれくらいやっていたんだから甘えるな!とか仕事終わってないのに定時で帰るの?なんて事を感じるような人間にはそもそも上司なんて特権を与えてはいけない。
残念ながら電通には、そんな上司がわんさかいるのかもしれない。
社員が自殺するような企業には、絶対に大きな病気が潜んでいる。
電通のような大企業になればなるほど、病は深刻なのかもしれない。
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