もういろんなところで叫ばれ過ぎて耳にタコレベルの話になっている少子高齢化社会。
2015年の国勢調査では、既に日本国民の4人に1人が65歳以上の高齢者になっている。
そんな中、既存の老人ホームのような施設ではなく、高齢者が助け合いながら生きていくことが出来る「CCRC(Continuing Care Retirement Community)」の推進が急がれている。
CCRCって?
日本版CCRC
CCRCは、これまでの老人ホームとは異なり、高齢者が元気なうちから入居し、高齢者だけのコミュニティを築き上げる形式。
住居だけでなく、テニスコートやビリヤード場のようなレクリエーション施設、さらに医療や介護サービスを受けられる施設を用意し、高齢者でも安心して暮らしていける小さな街を作っていく取り組み。
既にアメリカでは2000箇所近くの施設が建設されているようですが、日本でも政府が中心としてCCRCの建設を後押ししている。
老人ホームとの違い
老人ホームは、どちらかといえば既に要介護状態になった高齢者が入る施設。
重度の認知症を患っていたり、寝たきり状態になってしまい親族での介護がままならないような人達のための施設というイメージがある。
一方のCCRCは、早ければ50代のうちから入居し、生活する事が可能になっている点が老人ホームとは違う点となっている。
なぜ若いうちから入居する事が必要なのか?
年齢を重ねるとどうしても新しいものを受け入れるのが苦痛になってしまう。
特に高齢者にとってネックなのが、全く新しい土地で新たな生活を始めること。
住み慣れた家、住み慣れた土地、住み慣れた地域、近所の顔なじみ、地域の友人。
いくら快適な生活が遅れるとはいえ、これらを全て捨てて新しい土地へ移住するのは、大きなストレスとなるため、移住を決断できない高齢者の大きなネックになってしまう。
そのため、まだ動ける元気なうちに移住し、人間関係を築き上げておけば、80代、90代になって体が動けなくなってから新たな生活環境を探す必要はなくなる事になる。
超高齢者と若者の共存
超高齢化社会と言ってもいい日本では、もはや超高齢者と若者の共存は困難な社会になってきている。
急激なスピードで変化するIT化社会に高齢者は付いていくことが出来ないが、コストカットのためにはIT化、ロボット化の流れは止められない。
さらにサザエさん方の家族形態を捨て、核家族化してしまった代償は、高齢者の孤独化を生んでしまっている。
一人で住む高齢者は、自分一人で生活するしかなく、無理して車に乗り事故を起こしたり、オレオレ詐欺の格好のターゲットとなってしまっている。
そんな超高齢化社会の弊害を防止するためにもCCRCのような施設は、日本各地にどんどん構築していくべきだろう。
過疎化してゴーストタウンとなってしまった街を活性化する手段としても大いに有効だ。
もうすでに高齢化社会になっている日本。
年齢を重ね生活していくことに不安を感じなくする社会を築き上げるためには、もうモタモタしている時間はない。
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