ピコ太郎という人の動画が世界134か国に配信される大ブームになっているらしい。
ピコ太郎って明らかに芸人の古坂大魔王だが、その動画も「ペンパイナッポーアッポーペン」というフレーズをリズムに合わせて歌って踊っているだけ。
大爆笑するほど面白い内容ではないが、独特のフレーズが耳に残り、ずっと頭でリフレインされる厄介な動画だ。
PPAP
パ行の魅力
ペンパイナッポーアッポーペンもパピプペポのパ行の羅列だが、日本では伝統的にパ行のネタは受ける。
同じようなパンチパーマの動画で大ヒットしたのは、鼠先輩。
鼠先輩のギロッポンの聞き所は、エンディングのこれでもかというくらいの「ポッポポポポポポッポー」。
数年前一世を風靡した小島よしおの逆と言えば、言わずと知れた「オッパッピー」。
さらにもっと前アイドル界を席巻したのは、今や前科一犯となってしまった酒井法子の「のりピー語」でマンモスヤッピー。
苦しくなったらパピプペポを使っていればなぜか可愛く感じ、笑いを取れるのである。
それではなぜパピプペポはこんなに耳に残るのだろうか?
パ行とは
パ行は清音ではなく濁音ではもない半濁音。
英語で書くとPから始まる言葉である。
日本語ではパ行、英語ならPで始まるものは可愛いものの象徴なのだ。だからPretty。
小さい子供が父親を呼ぶときはパパ。
言い難い名前の代名詞と言えばきゃりーぱみゅぱみゅ。
可愛い動物と言えばパンダ。
愛玩犬といえばプードル。
ディズニーの癒し系キャラはプーさん。
ど派手な遊び人はパーティピーポー、略してパリピー。
パ行を使うとどれも可愛く聞こえることにより、世界中の誰からも親しみを持たれる事になるのだ。
ためしに濁音を半濁音に変えてみればその効果はわかる。
ジャイアント馬場を半濁音にすればジャイアントパパ。
凶暴なプロレスラーが、半濁音に変えるだけでただの大きなお父さんになってしまう。
それだけパ行の効果は絶大という事なのだ。
パ行とリズム
パ行は可愛い印象をあたえ、そしてさらに面白い。
そこにリズムという要素が重なるとまさに最強の脳内リフレインソングが出来上がる。
一時世界中で人気となったスキャットマンもリズムに合わせてピーパッパ繰り返し唱えていた。
ピコ太郎さんの動画もパペポをリズムに乗せて繰り返しているだけである。
ただそれだけで世界中の注目を手に入れてしまったのだ。
ピコ太郎の野望
リズムとパ行という最高のコンビネーションを駆使して世界中に発信し、ピコ太郎は何を企んでいるのだろうか?
もしかして世の中の濁音を全て半濁音に変え、可愛らしい世界を構築しようと考えているのでは?
そうなったら世界は大きな混乱に陥る。
単なる観光地だったバリ島がパリになりフランスの首都になってしまう。
世の中のベータ版のプログラムはすべてペーターになり、アルプスの少女ハイジのキャラクターになってしまう。
まさかそんな野望のためにあんな動画を作っていたとは・・恐るべしピコ太郎。
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