ヤフー株式会社の宮坂学社長が働き方の多様化推進の一環で週休3日制を採用する意向を表明したようです。
現在は各企業では週休2日制がメインとなっているが、Yahoo!の取り組みに今後の動向が注目される。
休みが増えると企業及び従業員はどのように変化していくのだろうか?
週休3日制
週休3日制で給料はどうなる?
週休3日制を採用する企業は、給与に関しては据え置くもしくは多少上積みしてくれるという余裕が無ければなかなか採用できないでしょう。
今のご時世右肩上がりには給料は上がりませんので、休みを増やすから給料を下げるでは労働者は受け入れ難い。
休みが増えれば、その分余暇に使う時間も増えますが、その分消費も増える。
せめてその消費分の補償はないと休みが増えた分生活が苦しくなってしまいます。
残業時間は?
働く日数が圧縮される分、通常の勤務時の残業時間は増えることが想定されます。
今まで月~金で仕事をしていたのが、月~木でこなすのだから、金曜の分はどこから取り戻す必要がある。
となれば残ってやるしかない。
労働基準法では1日8時間を超えた場合、いわゆる残業代を支給する必要がありますが、1カ月単位の変形労働時間制を採用した場合は、1日8時間超の部分は残業代としてカウントしない方式も採用できます(細かい説明は省きます)。
変形労働時間制でない場合は、今まで金曜日にやっていた8時間を別の日に残って仕事をすれば、残業時間として計算してもらえるので、単純に収入は上がることになります。
毎日残業になるのは苦痛な人もいるでしょうが、1日休みが増えてその分手当として支給されるのであれば、その方がいいと考える人は多いのではないでしょうか?
祝日はどうする?
国民の祝日は就業規則に定めていない場合は、会社側としては休みを取らせなければいけない日ではありません。
これは会社によって異なりますが、国民の祝日に出勤したからと言って休日出勤手当をつけない会社もあるでしょう。
これは法律上なんら問題ありません。
ただ週休3日制を採用した場合もこれまでと同様に国民の祝日を休み扱いするかどうか?
例えば2016年9月の4週目は、月曜日と木曜日が祝日のため週休3日制を採用した場合、火曜と水曜だけが出勤日となります。
週2日しか出勤しないで果たして仕事が回るのかどうか?アポイントを取る側も取り難いので敬遠しがちになってしまうかもしれません。
得する人損する人
Yahoo!のようなIT企業であれば、毎日会社に行かなくても仕事が出来るシステムも充実していますし、社員が働く日イコール売り上げのある日では無いので、比較的採用しやすいでしょう。
観光業や飲食店なども休みが増えてくれれば、それだけ売り上げも伸びるでしょうから休みが増えるのは大歓迎かもしれません。
一方オフィス街でレストランなどの飲食店を経営している人にとっては大打撃です。
平日が売り上げの中心ですから、祝日や休日が増えることは歓迎しないでしょう。
また時給で働いている派遣労働者なども打撃を受けます。
Yahoo!のようなIT企業には多かれ少なかれ派遣で働く人たちがいるはずですので、時給契約の社員の方々は休みが増えれば自動的に収入が下がるため過度な休みの増加は受け入れがたいはずです。
派遣社員が困るという事は、派遣事業を経営している側も困るという事。
休みが増えることにより得する人と損する人は必ず出てきます。
結論
そもそも週休3日制なんかにしなくても有給休暇があるんだから、それを使えばいい話。
しかしこちらでもお伝えしていますが、有給あるのに日本人は使わない。
だから週休3日制なんて話が出てくるのでしょう。
有給をもっと取りなさい!休みを増やしなさい!とお上に言われて採用できるのは一部の大企業だけ。
中小企業は、休みを増やすどころかもう少し減らしてもいいんじゃないか?というのが現実です。
となれば、休みが増えて得する人は、ごくわずかなのかもしれません。
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