2015年の社労士試験の合格率は2.6%。合格者数はわずか1,051人と例年と比べ大幅に減少しました。
合格者数が削減された理由は諸説あるようですが、公式な発表がある訳でもありませんので、主催者以外明確な答えは知る由もありません。
合格率は2013年から5.4%⇒9.1%⇒2.6%と推移しているため、難化傾向にあるように見えますが、実際難易度は上がっているのでしょうか?
社労士試験の難易度
難易度を上げるには?
試験の難易度を上げる方法はいくつかあるでしょう。
①科目数を増やす
②記述式を導入する
③既存の論点とは異なる論点から出題する
④既存の問題と異なる出題方法を採用する
①と②に関しては、噂レベルでは囁かれているようですが、今のところ実現するという話はどこからも発表されていません。
もし導入されるとしたら相当な大事件ですし、資格学校のカリキュラムにも大きな影響を与えるでしょう。
ですが、まだ導入されていませんので、①と②の手法で難易度が上がっているということはありません。
ですので、あるとすれば③と④となります。
③の異なる論点というのは、過去問の焼き直し的問題を減らすことと、重箱の隅をつつくような問題を増やすということです。
過去2年の問題を見てみましたが、過去問の焼き直し的問題は未だに多数見受けられます。
そのため国家試験は過去問攻略が重要という点は全く変わっていないように見えます。
それでは重箱の隅をつつくような問題の個数はどうか?というとこれも目に見えて増加しているようには見えません。
細かすぎる論点の問題というのは、例年数問散見されますので、ここ数年の問題だけ難易度が上がっているとは言えません。
ですが、確実に難易度が上がっているとすれば④の出題方法の変更です。
択一式試験では、今まで少数だった個数問題や複数回答から選ぶ問題が増加しています。
特に個数問題は、これまでの択一式の概念を変える出題方法です。
これまでは、5つの選択肢の中でA~Dまではよくわからないけど、Eが確実に誤りだからこの問題はEが正解!というように決め打ちすることが出来ました。
ですが、個数問題の場合この手法は通用しません。
Eが誤りなのはわかるんだけど、誤りがいくつって聞かれるとA~Dの中にもまだありそうな気が・・・
となるため個数問題の増加は即難易度の増加につながります。
今後の社労士試験の難易度は?
ということを総合的に考えれば、社労士試験の難易度はここ数年上がっていると言えるでしょう。
特に今年の択一式試験の平均点は、40点台を割り込むほどになってきていますので(資格の学校TAC調べ)、合格点が45点±1点程度となり、選択式試験の救済が3~4科目程度となれば合格率は昨年と同様もしくは下回る可能性すらあるでしょう。
ここにさらに科目数が増えたり、記述式が増えたりしたら・・・恐ろしくて想像したくありませんね。
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