2016年社労士試験選択式試験で間違いなく最も難しいと感じた科目は労働一般常識でした。
AからEまで5つの選択肢がすべて統計問題からの出題となっています。
統計部門だけを専門的に学習していたとしても容易に解答しがたい問題ばかり。
労働関係の法律には、様々な法律が有り実務にも有用な法律がありますので、もう少し出題傾向を考慮して欲しいものです。
労一は救済されない?
過去の労一
労働一般常識の救済回数は、わずかに2回。
最も救済科目になり難い科目となっています。
労働一般常識は、過去平成19年、平成21年、平成23年と難易度の高い年がありましたが、そのすべての年で救済から外れています。
平成19年は社会保険労務士法からの出題。
この年は最も平均点が低く、労一だけは救済されるか?と言われていましたが、結局1科目も救済科目がない年になりました。
平成21年は労働組合法と労働関係調整法からの出題。
この年はAの穴が団体交渉、Bの穴が団体行動という非常に似た言葉を選ばなければならない、しかも反対にしてしまったら2点落としてしまうという難しい年。
それでも労一は救済されませんでした。
平成23年は日本の賃金制度からの出題でCの穴では書籍のタイトルを選択肢なければいけな奇問とも言える出題。
それでも救済はかからなかった。
それだけ労一は救済され難い科目となっています。
なぜ救済されないのか?
いろんな噂や疑惑的な言葉も耳にしますが、労一だけが救済から外れる明確な理由は見当たりません。
ただ平成19年は社会保険労務士法、平成21年は労働組合法。
どちらも社会保険労務士にとっては、重要な法律からの出題だったため、この法律で救済することは道義的に許されなかったのかもしれません。
平成23年に関しては、賃金制度の歴史の問題ですが、この手の問題は受験対策をメインに学習している資格学校の受験生は苦手とする部分です。
逆に一般の受験者にとっては、基礎知識と文脈の理解で対応出来る問題となるので、資格学校の受講生と差が出にくい。
なので平均点が引き上げられた可能性はあります。
2016年はどうなるか?
久しぶりに労一が救済された昨年は、すべて統計からの出題となっています。
あまり聞いたことがないような中高年者横断調査からワークライフバランスというあたりの出題。
初めから選択肢はグルーピングされての出題なんですが、絞り込むのは非常に困難な出題でした。
そういう意味では今年の出題と傾向は類似しています。
ただ今年の場合は、Cの選択肢は確実に正答率が上がるはずです。
1つでも確実な選択肢があれば、平均得点は昨年よりも上がる可能性がありますので、そう考えるとどちらとも言えません。
ただ昨年同様すべて統計からの出題のため、難易度はかなり高くなっていますので、今年救済が無いとなるとまた物議を醸す事になるでしょう。
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