社労士試験に限らず、資格試験は絶対に高得点を狙ってはいけません。
トップ合格でも合格すれすれの得点でも受かってしまえば、同じ資格の合格者でしかありません。
中学校や高校であれば、最低点での入学と高得点では大きな差がつくでしょう。
最低点で合格した生徒は、授業についていけず結局志望校に行ったのにドロップアウトしてしまい学校を辞めてしまうという話はよくある話です。
ですが、資格試験は受かってしまえばいいんです。
得点なんて全く関係ありません。
でも、出来ればギリギリ合格よりも余裕をもって合格した方がイイ。
救済待ちなんかにならずに、資格試験終了後合格発表まで余裕の気持ちで過ごしたい。
それは確かにその通り。
高得点を狙いたくなる気持ちもわかります。
ですが、あえて言いますが高得点は狙ってはイケないのです。
それではなぜ高得点を狙ってはいけないのでしょうか?
なぜ高得点を狙ってはいけないのか?
社労士試験の特性
社労士試験の択一式試験の割合は、例年概ね下記のようになっています。
正解率 | 問題数 |
70%以上 | 30~33問 |
50%以上70%未満 | 20~23問 |
30%以上50%未満 | 10問 |
30%未満 | 7~9問 |
択一式試験は、例年45点取れば確実に合格点に達します。
このように合格点を狙うのであれば、半分以上の人が解答出来る問題だけ得点できればいいんです。
ですので基本的な問題を確実に押さえて、あとは捻った問題を数問クリアすれば十分なんです。
社労士試験に合格するためには、誰もが正解できる問題を確実に正解する能力。
コレが一番重要です。
正解率30%未満の難問なんか正解できる能力はいらないのです。
極端な話、難し過ぎると思った問題は捨てても構わない。
確実に答えられる問題を確実に正解する。
コレが社労士試験必勝法と言ってもいい取り組み方なのです。
高得点を狙うとどうなるのか?
もちろん高得点を狙うのはいいことです。
実力を高めるのは非常に重要なコト。
模擬試験で常に合格判定Aランクなら気持ちも楽になるでしょうし、当然本試験での合格率も高まるでしょう。
さらに社労士試験は受かって終わりではありません。
合格後、実務をするためには試験範囲以外の知識も必要になる。
そのための準備として高得点を狙うという気持ちもあるのでしょう。
ですが高得点を狙うには、半分以上の人が解答できないような難問を解答していく必要があります。
難問を解答するにはどうすればいいのか?
当然それなりの勉強時間が必要になるということです。
合格まで1200時間で足りていたところを、高得点で受かるという目標を持ってしまうと、2000時間以上の時間が必要になるかもしれません。
それで高得点が取れるのならまだ許せます。
ですが、通常の学習時間で難問ばかりを追いかけ続けると、基礎が疎かになり、むしろ得点を下げ合格点に届かない危険が出てくるんです。
誰もが時間を割かない白書対策に徹底して取り組んでもイイでしょう。
誰もが手を出さない、参考書に乗っていないような条文に手を出すのもイイでしょう。
誰もが手を出さない最高裁判所判例にまで手を出してもイイでしょう。
でもハッキリ言ってそんな行動が高得点には繋がりません。
それどころか無駄が多い勉強法と考えるべきです。
資格学校が発行している参考書は、長年の経験と実績をもとにして合格に必要な条件を満たした作りとなっています。
その参考書を完璧に理解できていれば、かなり高い確率で合格できるでしょう。
その範囲で十分なのです。
高得点を取ろうとして、無駄な部分にまで手を出してしまう事。
コレが一番危険な行為なのです。
大事なのは基本
50%の人が解答できる問題ってそんなに難しくありません
基本の重要性を理解し、基本的な学習を繰り返せば十分合格点に届くんです。
大事なのは基本です。
普段からの過去問演習でも難問は深入りせず、基礎問題を確実に答えられる力をつけていきましょう。
もし勉強方法に迷った時は、目的をもう一度思い出して下さい。
自分の目的は社労士試験に合格すること!
社労士になること!
だったはずです。
決して社労士試験で高得点を取ることではないはずです。
コメントを残す